
「キトサン」ってご存知ですか?
あまり聞きなれないかもしれませんが、実はとても優秀な成分です。
ムコ多糖体であるキトサンの元となる「キチン」は、生物界に広く存在する成分です。工業用のキトサンは、エビやカニの甲羅から抽出されています。由来は甲殻類ですが、アレルギーの心配がない安心な素材として知られています。
この特性から、医療分野ではやけどや傷の治療に用いる人工皮膚膜や、縫合糸などの生体修復素材として活用されています。
キトサンの大きな特長は、持続的な保湿力です。肌の表面に薄い膜を形成して水分の蒸発を防ぐことで、モイストヒーリング(湿潤療法)による傷の修復効果も期待されます。
モイストヒーリングとは、傷を乾燥させず、湿潤状態を保つことで痛みを軽減し、傷跡が残りにくく、より早く治癒を促す療法です。最近の絆創膏にもこの原理が応用されており、効果を実感された方も多いのではないでしょうか。
キトサンによって形成される保護膜が、この湿潤環境を再現することができ、細胞の再生を促す効果が期待できます。
キトサンに期待できる効果・作用
- アレルギー反応を起こさない
- 高い保湿持続効果(水分保持力)
- 優れた皮膚修復力(保湿・鎮静による)
- 肌の保湿機能を高める(ヒアルロン酸産生を促進)
- MNF(天然保湿因子)の増加、バリア機能の向上、肌荒れの改善
- シワ・たるみの予防、細胞活性化作用
このような特長から、ドクターズコスメ、敏感肌向けコスメ、自然派コスメのコンセプトに非常に適した原料です。
また、キトサンは毛髪との親和性も高く、毛先に形成された被膜が枝毛の進行を防ぎます。さらに、ブラッシングによる剥離も起こりにくいため、トリートメント剤への配合にもおすすめです。
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