化粧品に使用される「天然由来成分」と「合成成分」には、それぞれ特有のメリットとデメリットがあります。以下に、両者の特徴を比較してご紹介します。
≪天然由来成分の特徴≫
■メリット
肌へのやさしさ:天然由来成分は、肌に優しく、敏感肌の方にも適していることが多いです。
環境への配慮:再生可能な資源から得られるため、環境への負荷が少ないとされています。
自然な香りや質感:植物由来の成分は、自然な香りや質感を提供し、使用感が良いと感じられることがあります。
■デメリット
アレルギー反応の可能性:天然成分でも、特定の植物に対するアレルギーを持つ方には刺激となる場合があります。
安定性の課題:天然成分は変質しやすく、保存性や製品の安定性に課題があることがあります。
コストの増加:天然成分の抽出や加工には手間がかかり、製品価格が高くなる傾向があります。
≪合成成分の特徴≫
■メリット
高い安定性:化学的に合成された成分は、製品の品質を長期間維持しやすいです。
一貫した品質:成分の純度や効果が一定で、製品ごとのばらつきが少ないです。
コストの低さ:大量生産が可能で、製品価格が比較的安価になります。
■デメリット
肌への刺激:一部の合成成分は、肌に刺激を与える可能性があります。
環境への影響:合成成分の製造や廃棄が環境に与える影響が懸念されることがあります。

次に天然由来成分と合成成分の中でも今回は香料について少しお話ししてみようと思います。
≪香料について≫
香料は大きく分けて「天然香料」と「合成香料」の二種類に分類されます。
■ 天然香料
天然香料はさらに「植物性」と「動物性」に分けられます。
化粧品などで使用される精油(エッセンシャルオイル)は、植物から抽出された植物性天然香料に該当します。
植物性天然香料は、自然な香りを楽しめるだけでなく、香りごとにリラックス作用や集中力向上など特定の効能があるとされ、商品コンセプトやターゲット層に合わせて選ばれます。※効能の表現には薬機法上の注意が必要です。
■ 合成香料
合成香料は次の3種類に区別されます:
- 単離香料:天然物から特定成分だけを抽出したもの
- 半合成香料:天然成分を化学的に加工したもの
- 完全合成香料:化学合成により新たに作られた香り成分
合成香料は、自由度が高く、多様な香りの組み合わせが可能です。これにより、独自性のある香りや複雑な香調を表現することができます。
■ 天然と合成のブレンド
実際の香料は、天然香料と合成香料を組み合わせて調香されることが一般的です。
また、化粧品に使用する際は、製品の使用部位や目的に応じて香料の使用量に上限が設けられています。
香料は、天然由来成分と合成成分が絶妙に組み合わさり、製品に豊かな香りをもたらします。香りの選定は製品の魅力を大きく左右するため、その品質や選び方はとても重要です。OEMメーカーとして様々な面でお手伝いさせていただきますのでぜひ一度お問い合わせ下さいませ。
※コンセプトが決定している方はスムーズにお話しができるかと思います。